2014年3月4日火曜日

Print-031 サイアノタイププリント作業時の照明

サイアノタイププリントは紫外線による化学変化を利用して紙に定着させる手法です。したがって、作業時の照明環境は露光させるときを除き紫外線の影響を完全に排除する必要があります。では、そのような環境は簡単に実現できるのでしょうか?


Print-016でもちょっと触れましたが、身近にある光で紫外線を含むものがいくつかあります。その一つが太陽光です。もうひとつの光が家庭やオフィスなどで使われている蛍光灯です。


これらに注意すればよいわけですので、外光が入る場所や蛍光灯下はサイアノタイププリントの作業には適さないということです。家庭でいうと窓際での作業は避けた方がよいでしょう。もし家庭に完全遮光のカーテンがあれば、カーテンさえ閉じれば外光の影響は排除できることになります。遮光カーテンでなくてもカーテンを閉じてしまえばある程度の外光を防ぐことができます。また隣の部屋の光が漏れこむところも避けた方がよいでしょう。光がもれているところを目張りをすればよいのかもしれませんが、これはけっこうたいへんです。 その場合は隣室も照明を消してしまった方がよいでしょう。


そうすると、作業部屋が真っ暗になってしまいます。そこでかつてよく使われた電球を照明の代わりとします。今さら電球かもしれませんが、作業中に物が見えるのはこの上ない利便性があります。すでに使われていない電球などを利用できれば一番です。ただし、電球は熱を持ちますので、裸電球にはくれぐれも気をつけましょう。市販の照明に電球を取り付けられるのが一番です。


電球での作業は、感光液を作るときと感光紙を塗布するとき、感光紙を乾燥させるとき、保存していた感光紙を見るときに限定するとよいでしょう。


ちなみに、私の場合は、ノートパソコン、PCモニタ、テレビはつけっぱなしで作業しています。だから、作品性が向上しないのでしょうかね。


参考文献

簡易分光器で観察してみよう! ケニス株式会社
http://www.kenis.co.jp/experiment/physics/021.html





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