2015年10月26日月曜日

Print-050 写真を撮るために大切なもの

写真を撮るにあたり、撮影の技術的なスキルや知識も大切な要素の一つですが、やっぱり何を撮りたいかが一番大切ではないかと思います。最低限、自分の撮りたいもの、興味があるものが被写体である必要があると考えます。(もちろんプロカメの方はそんなことは言ってられないのでしょうが・・・)

ブログをされている多くの方が写真を掲載していますね。目的は何であれ、最終的には、自分の見たものを共有したい、見てほしい、紹介したいという思いがあるのではないでしょうか。


さらに高い次元になると、写真(とキャプション)を通して何を伝えたいのかを意識していく必要があります。そのために、この被写体をこの構図で撮影するんだ、となるわけです。多くの作家の写真展では必ずこの思いが入ることになりますので、作家の意図が入りやすくなるわけです。もちろん必ずしも全員に伝わるわけではありませんが、少なくとも一部の方には写真からその思いが伝わってくるわけです。


一方で、意外と大切ではないものがあるような気がしてきました。それはカメラです。本ブログではデジタルネガに焦点を絞って書いていますが、今のところカメラにはあまり触れていません。もちろん、最新式の高級なカメラであれば、撮影者が気にしなくてもそれなりの写真が撮れてしまうでしょう。中には失敗の許されないカメラとうたっているものさえあります。こういうカメラで撮影すればよっぽどのピンボケの写真でない限り、構図はトリミングできますし、、ホワイトバランスは補正できますし、技術的な問題はほとんど生じないでしょう。しかし、そこに作家の強い意図が入っていればいいのですが、実際は結果的にそうなったに過ぎない場合もあるでしょう。一枚ものでは目立ちませんが、写真展や写真集など枚数が増えていくにしたがって、意図をもって撮影された写真と、通りすがりに撮影されたきれいな写真群との差が出てくるような気がします。


写真の力、実はとても大きいかもしれません。うまく活かしてみませんか?







-----
本ブログは紫月燈明の独断により書かれています。あくまでも趣味の範囲でご利用ください。
お気づきの点、ご連絡いただければ幸いです。
.
---
免責事項
・本ブログを参考とした営利を目的とする行為(有料の写真教室、ワークショップ含む)は固くお断りします。
・本ブログの趣旨にそぐわないコメントや誹謗中傷を含むようなコメントなど、紫月燈明が本ブログには不適切と判断したコメントは削除させていただく場合があります。
・本ブログ情報の利用により発生したいかなる損害について、紫月燈明は一切責任を負いません。
・本ブログは予告なしに過去掲載分を含む記事の内容の変更や、更新の中断または中止を行うことがあります。
・本ブログで紹介・リンクしている他のいかなるウェブサイトや文献の内容に対して、紫月燈明は一切責任を負いません。

2015年10月25日日曜日

Print-049 サイアノタイププリントと街並み

私は街並みの写真をサイアノタイプでプリントすることが好きです。なぜなのか理由を考えてみると、ウジェーヌ・アジェのパリの街並みやフェリーチェ・ベアトの幕末の街並みを見ていると、その時は今の街並みであっても、街並みはやがて変化していくことがよくわかります。同じ街を長年撮り続ければ、その変化が街の記録となり、変遷を終えるようになり、民族史となっていくのです。もちろんこれは街に限った話ではありませんが、撮影直後には全く評価されなかった写真が、長い年月の後に、、あらためて評価されてしまうことが多いかもしれません。



これは数年前にふらっと撮影した街並みの写真ですが、最近行ったら違うお店に変わっていました。せっかく面白い店だから撮影したのに、もうその場所は見つけられない。今日街を訪れた人は決して見ることができない光景です。やがてこれがなつかしさに変わり、それをサイアノタイプがさらに古めかしく感じさせる。なかなか素敵だと思いませんか?



参考Web
ウジェーヌ・アジェ
"https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%8C%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%82%A7"

フェリーチェ・ベアト
"https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%BB%E3%83%99%E3%82%A2%E3%83%88"


-----
本ブログは紫月燈明の独断により書かれています。あくまでも趣味の範囲でご利用ください。
お気づきの点、ご連絡いただければ幸いです。
.
---
免責事項
・本ブログを参考とした営利を目的とする行為(有料の写真教室、ワークショップ含む)は固くお断りします。
・本ブログの趣旨にそぐわないコメントや誹謗中傷を含むようなコメントなど、紫月燈明が本ブログには不適切と判断したコメントは削除させていただく場合があります。
・本ブログ情報の利用により発生したいかなる損害について、紫月燈明は一切責任を負いません。
・本ブログは予告なしに過去掲載分を含む記事の内容の変更や、更新の中断または中止を行うことがあります。
・本ブログで紹介・リンクしている他のいかなるウェブサイトや文献の内容に対して、紫月燈明は一切責任を負いません。