2017年2月26日日曜日

Print-055 ダゲレオタイプ

横浜ついでに、横浜市民ギャラリーあざみ野で開催されていた「Bright was the Morning」(2017/1/28(Sat)~2/26(Sun))を見てきました。作品はダゲレオタイプ(ちょっとだけサイアノタイプあり)で、ガラスに銀を塗って銀板を作るところから始め、撮影時の露光時間は16秒、焼き増しもコピーもできない一枚ものの写真です。

露光時間が長いので風景や静物だけかと思っていましたが、実際はポートレートが多数ありました。シャッターを切ってから16秒は動けない中で、撮る方も撮られる方もその間にいろんなことを考える時間ができるわけです。デジカメのように短時間で何枚も撮影できず、露光に時間が必要、しかも一枚ものとなれば、写真一枚の重みが違うような気がします。

ダゲレオタイプはサイアノタイプのように自宅で気軽にというわけにはいかない手法ですが、ダゲレオタイプで撮影された写真は、ちゃんと保存すれば100年以上残せることは歴史が証明しています。その一方でデジカメで撮った膨大な写真は、ハードディスクやスマホ(今はクラウド?)には残っているかもしれませんが、5年、10年たった時に、それらの写真を見ることができる人はどれだけいるんでしょう?

この展示会はとても面白かったのと同時に、多くのことを考えられされました。自分が撮った写真が、100年後にどうなっているのか、ちょっと考えてみませんか?



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Print-054 CP+2017

写真の祭典CP+2017が開催されたので行ってきました。
会場内の様子は他のマスコミの報道に譲りますが、写真術がニエプスにより発明されおよそ190年、その間様々なイノベーションがあり、現在ではデジタルカメラが主流となっていますが、その歴史の変遷点にあるのではないかと感じたことでした。



現在でもますます進化を続け、新しい機種が出ると半値以下になってしまうデジタルカメラ、スマホの登場でコンパクトデジカメがほぼ駆逐されようとしているなかで、中判を出してみたり、アクションカメラのように小さくしていたり、ドローンに搭載して空撮が容易になったりと、スマホにはできないことで新たな道を模索しているように見えました。
一方で、今でもなお往年の名機が存在するフィルムカメラにおいて、もはや新しい機種が出ることはもうないのかもしれませんが、アウトレット会場では多くのフィルムカメラや8x10もあり、まだまだ資産として価値があるカメラという印象を受けました。

また、デジタル技術とオルタネイティブの融合の一環として、プリンタで印刷できる和紙の品質も上がってきたようで、高級機種でなくてもそれなりに印刷できるようになってきたのかもしれません。これらの和紙はにじみが少ないと思われるので、サイアノタイプにも向いているのではないかと勝手に思っています。そのうち試してみようかと思います。

ちなみに昨年のCP+後には4x5のポラロイドフィルムの販売中止が発表されたので、今年はどういうことが起ころうとしているのか、ちょっと気にしてみようと思います。

もうすぐ春、日射量が増えてきます。しばらくサイアノタイプから遠ざかっているので、これから活動を再開してみようと思います。


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