写真の個性とは何でしょうか?
ここでは作家の意図が十分に反映された作品を写真の個性と定義することにします。
デジタルカメラでは、メーカー、機種ごとに色づくりが異なっています。そして、レンズも違います。ですので、同じ人が同じものを違うカメラで撮影すると、全く違った写真となる場合があります。ですが、これらの違いははカメラの性能や特性、レンズなどの部品の違いによるものであって、作家の個性とはいえない気がします。もちろん、このデジタルデータをソフトウェアでより好みの状態に調整していく場合には、作家の個性が十分に入ることになるといえるのではないでしょうか。
フィルムカメラでは、まず、作家が好みのフィルムを選びます。もちろん選択肢は販売されている種類の中からに限らてしまいます。そして、カメラはレンズによる光の集光とシャッターが開く機能だけを提供します。カメラによる色づくりはありません。その後、フィルム現像、印画紙露光、印画紙現像などの工程を経て一枚の写真が出来上がります。現像工程では、薬剤の選定、現像液の調合、停止液の調合、定着液の調合、現像時間、現像温度など様々な要素が存在し、印画紙露光工程では、グレード、余白、覆い焼き、焼き込みなどが、印画紙現像工程では、フィルム現像工程と同様にさまざまな要素が存在し、ここに作家の個性が入り込む余地が大いにあるのではないでしょうか。但し、ここにはものすごい労力と手間がかかります。
この労力をできるだけ少なくしつつ、写真の個性を出せる手法はないのでしょうか?デジタルカメラよりちょっとだけ手間はかかりますが、フィルムカメラよりは圧倒的に手間がかからない、むしろ、デジタルカメラの利便性とフィルムカメラの特長をうまく利用した方法がサイアノタイププリントだと私は勝手に考えています。
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