2015年2月22日日曜日

Print-040 サイアノタイププリントの色を変えてみよう(1)

一般的にサイアノタイププリントはきれいな青色もしくは紺青色に仕上がるわけですが、ちょっと手を加えるだけでその色味を変えることができます。ここではその方法のひとつである調色(トーニング)について述べていきます。

古い教科書には薬品を使った手法が書かれているのですが、入手性やコスト、安全性などに問題がある場合が多く、家庭で簡単に試してみるにはハードルが高いように思います。しかし、2000年代以降の本には我々が日常生活で使っているものを使った調色が紹介されています。特にMrharさんの本には多数の手法が紹介されているますので、これを参考にしながら実験的に紹介していこうと思います。

調色を行うにあたり大切なものはどれで調色を行うかです。基本的にはタンニン酸(シュウ酸で調色している事例もある)との化学変化を利用するわけですが、我々の身近(我が家)にあるものでタンニン酸が含まれているモノとMrharさんの本に紹介されていたモノを集めてみました。

①水道水(リファレンスとして)

②緑茶
商品が特定できませんでしたので写真なし。普通の安価な緑茶(たぶん煎茶)でした。

③番茶


④紅茶


⑤コーヒー


⑥赤ワイン


⑦オレンジジュース



⑧すし酢


⑨柿渋石鹸(を溶かした水)


⑩ウィスキーオークチップ(の煮汁)



⑪ホワイトオークチップ(の煮汁)



今回使った紙はホワイトワトソン紙190g(葉書サイズ)です。



次回以降に実験の結果を書いていきます。
他にも効果があるアイテムご存じの方いらっしゃいましたら、ご教授いただければ幸いです。
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参考文献
荒井宏子「手作り写真への手引き」写真工業出版社 1994
Malin Fabbli and Gary Fabbli 「Blueprint to cyanotypes」 alternativephotography.com 2006
Peter Mrhar 「Cyanotype Historical and Alternative Photography」 2013

タンニン酸
Wikipedia:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%8B%E3%83%B3

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