2015年2月26日木曜日

Print-043 サイアノタイププリントの色を変えてみよう(4)

前回ポリフェノールが広義のタンニン酸であると書きました。詳しい説明は参考文献に譲るとして、ポリフェノールと言えば赤ワインでは?と勝手に思い、早速試してみました。

赤ワインで調色中


赤ワイン調色の例(完全乾燥後)


だいぶコントラストがない、眠たい画像になりました。もしかしたら、赤ワインに浸していた時間が長すぎたのかもしれませんが、黒が沈んでいる感じです。

もしかしたら、ワインの種類によってポリフェノール濃度が異なるため、調色の結果が異なる場合もあるかもしれませんし、赤ワインのこの品種は調色に適しているというのが見つかる可能性も否定できませんが、臭いやコストの関係でこれ以上は深追いしないことにします。お酒が苦手な人にはかなりつらい作業となりますね。好きな人は色々なワインを試してみてくださいね。


続いて、冷蔵庫にあったオレンジジュースも試してみました。主な成分はオレンジなわけですが、いわゆるすっぱい味なので、酸が多いのではと思い調べてみたところ、Wikipediaによると、「主成分として4-6%のショ糖と0.7-1.2%のクエン酸」とのことで、調色としての効果はあまり期待できないのではないかと勝手に想像しながら、実験してみました。

オレンジジュースで調色中


オレンジジュース調色の例(完全乾燥後)



クエン酸鉄アンモニウムにクエン酸ではあまり劇的な変化は望めないでしょうか。気持ち黒が沈んでいるようにもみえますね。赤ワインに近い結果のように見えます。

なかなかうまくいきませんねー。


参考文献

2013 Malin Fabbli and Gary Fabbli 「Blueprint to cyanotypes」 alternativephotography.com 2006 Peter Mrhar 「Cyanotype Historical and Alternative Photography」 2013


オレンジ Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B8

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2 件のコメント:

  1. はじめまして!
    私もサイアノプリントに興味があってブックマークさせていただきました。
    特に調色の記事は楽しみにしています。
    更新がんばってくださいね!

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    返信
    1. こんにちは、ブックマークありがとうございます!!
      コメントが励みになります。更新頑張ります!!

      サイアノタイププリントは楽しいですよね。調色も個性の一つと思って楽しみながらやっていきます。ご意見あれば遠慮なくお申し付けくださいね。

      削除