2013年11月9日土曜日

Print-016 サイアノタイププリントの感光液を作ってみよう

やり方は色々あるのですが、ここでは一番簡単にできてかつ合理的なやり方(といっても師匠から教わった方法そのままですが・・)を紹介します。

始める前に、以下のものを準備しましょう。
・電球
・クエン酸鉄(Ⅲ)アンモニウム(緑色)
・赤血塩
・ジャム瓶などの容器(200mlくらい、蓋付であれば保存可)
・デジタルはかり(最大200g、10mg単位で計測できるものが便利、インターネットで購入可能)
・計量カップ(500ml~1000ml程度のもので十分、100均でも購入可)
・計量スプーン(2.5ccが便利、金属製がおすすめ)
・古新聞
・割りばしなどの棒(攪拌用)

銀塩写真では、フィルム現像の時は完全暗室での作業が必要です。また、印画紙にプリントする場合はセーフライト(赤い光)のみ許されます。ところが、サイアノタイププリントでは、このように完全暗室は不要です。ネガ作成は通常の部屋でできます。感光紙作成時は紫外線の影響さえ排除してあげればよいので、太陽光や蛍光灯には紫外線が含まれていますので極力避けるようにして、紫外線を含まない電球下であれば大きな問題は発生しないでしょう。

感光液は液体の状態であれば感光する力が弱いですが、感光紙に塗布して乾燥してしまうとすぐに感光します。安定して作品を制作するためには、紫外線の影響を極力排除したほうがよいでしょう。

レシピの一例
1. クエン酸鉄(Ⅲ)アンモニウム(緑色) 3g
2. 赤血塩 2.5g
3. 水 50g
4. これらをよく混ぜ合わせる

ここからクエン酸鉄Ⅲアンモニウムの割合を増やすと感度が上がりますので、露光時間が短くなります。赤血塩の割合を増やすと青色の濃さとコントラストを変えることができます。まずは標準で試してみて、感光紙との組み合わせで調整してみるとよいでしょう。


デジタルスケール(台北駅地下街で購入)

作成した感光液(岩のりの空き瓶)



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2 件のコメント:

  1. ちなみに私はクエン酸鉄アンモニウム5グラムにし、水を入れて50グラムにしています。文献などでは2種類それぞれ溶かしてから混ぜる説明が多いように思いますが、全部混ぜて溶かしてもあまり変わらない気がしています。またいろんな処方を試してみたいと思います。

    ちなみにいちごジャムの瓶を愛用です(*^_^*)

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    1. akikoさん、こんにちは。
      ここでは効率的に作業ができる方法を紹介していますので、akikoさんと同じように一緒に混ぜる方法を紹介しています。クエン酸鉄アンモニウム5グラムですと感度が高くなりそうですね。

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