2013年11月10日日曜日

Print-017 サイアノタイププリントの感光紙を作ってみよう

次に感光液を使って感光紙を作ってみましょう。感光紙をどのように作るかで個性を出せるかのポイントとなります。

始める前に以下のものを準備しましょう。
・紙(Print-012
・刷毛、スポンジなど
・テンプレート(自作)
・新聞紙

まず、感光紙を作る前に作業場の下に新聞紙を敷き、その上で作業するようにしましょう。
そして、この工程から、太陽光や蛍光灯が直接当たるような環境は避け、電球下で作業をするようにしましょう。

感光液を感光紙に塗るために、刷毛やスポンジなどを使います。毛が堅いもの、柔らかいものなど様々なタイプのものがあります。いろいろ試してみて、使いやすいもの、自分の作風に合うものを見つけましょう。刷毛目の違いにより、作風がだいぶ変わってきます。

刷毛の例(個人的には固めの毛が好み)

慣れないうちはテンプレートを使って感光液を塗ったほうがよいでしょう。ここでいうテンプレートとはネガの画像サイズのみをくりぬいた枠です。紙でもミューズボードでも何でもよいのですが、外形を使用する紙と同じ大きさにすると、毎回同じ場所に感光液を塗ることが出来るようになり、作品が安定してきます。紙の大きさやネガの大きさが変わると、新たなテンプレートを作り直す必要があります。慣れてくると、テンプレートなくても塗ることができるようになります。あわせて刷毛目を大胆にすることによって、作風に個性が現れてきます。テンプレートを使って塗った後に、テンプレートを取り除いて、刷毛目だけを入れる目的で塗ることもできます。

テンプレートの例。


実際に感光液を塗ったばかりの紙は、塗ったところが黄色になっています。刷毛目ついていることもわかりますね。この紙は光(紫外線)にあたると感光してしまうため、極力光に当てないようにします。そして、完全に乾燥させます。自然乾燥で十分ですが、急ぎの場合はドライヤーを使うこともできます。

作成した感光紙の例


この時に、紙の切れ端や短冊状に切った紙に感光液を塗っておくと、テストピースとして使うことが出来ます。露光時の条件出し時はテストピースを使って、条件が決まったら、所望の大きさの紙を
使うようにすると、感光紙と感光液の無駄を最小限にすることができます。

次回は露光させるために必要なものを準備してみましょう。



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2 件のコメント:

  1. 紫月燈明 さんのように、スポンジで感光液を塗ると紙の表面が傷まないかもしれませんね。参考にさせて頂きます!

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    1. akikoさん、こんにちは。
      スポンジは刷毛目がもこもこになりがちですが、直線がきっちりつくれますので、もしお手持ちなら試してみてくださいね。

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